雨が見ていた~Painful love~



――は~、よかったぁ。


なんだかんだ言ってもキョウちゃんって優しいんだよね。



それにパパもよく言ってるもん。
運命の扉が閉じてたらなら、無理やりこじ開ければいいんだ、って。



ふふー。
叩いてダメ
押してもダメ
引いてもダメなら、叩き壊して前に進むしかない!



そうよ!
運命のドアは自分でこうして叩き割るのだ~!!




ルンル~ン




軽く口笛を吹いてスキップしながらエレベーターに飛び乗って




7階についてキョウちゃんのお家のある角部屋に歩いていると、玄関の前で腕組みをして、忌々しそうにこちらを睨むキョウちゃんとバシッと目が合う。




「よぉ、クソ美。」


「きょ、キョウちゃんっ!?」




目の前にいるキョウちゃんからは暗黒の黒いオーラが立ち込めていて、コメカミの血管がピクピクと浮いている。



視線は南極の白熊のように冷ややかで、日本刀のように切れ味十分。





――う、うぎゃあ!!




マズイ!!
このままだと確実に殺される!


ボコボコにされて
完膚なきまでに叩きのめされて
姿かたちがなくなるくらい、ミンチにされちゃうよぅ~~!!!