雨が見ていた~Painful love~



ガシャァァァァン!!!



一際大きな金属音が聞こえた後、ゆっくりと扉を開くと…


「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…っ!!」


私の目の前にいたのは、膝に手を当てたまんま苦しそうに下を向いて、肩で息をしているキョウちゃんの姿だった。




散らばるマンガに雑誌
ベコベコに凹んだロッカー
床に散らばるパイプ椅子


それに……
だらしなく開いたロッカーからはみ出した、部員の皆様の大量の衣類



その有様を一言で表現するならば




――じ、地獄絵図!!




この後の処理は誰がするのよ!!
ちょっとやそっとの荒れようじゃないわよー!?




しかも……
よくよく見るとパイプ椅子が若干歪んでいるようにも見える。





――コイツ…コレを武器に暴れたな…。





目の前に散らばる凶器を目の当たりにして、私の背筋がゾゾゾと凍る。






辺りを見回しながら絶句していると



「オイ、クソ美。
なんでテメェがここにいる…。」



下を向いたまんま
キョウちゃんは悪魔のように低くドスの利いた声で、私にそう問いかける。





――ひ、ひぃぃ!!




悪魔のささやきに怯えながら


「きょ、キョウちゃんが心配で追いかけて来たに決まってるでしょ!!」


そう答えると


「心配…だぁ…??」


キョウちゃんは何故か近くにあったパイプ椅子を手に取りながら、ユラリとゆっくり立ち上がる。