キラの信条は“どんな手を使っても勝ちにこだわる”だ。
よく「試合に負けて勝負に勝った」っていうけど、アレはよくわからないとキラはいつも思っていた。
勝負事は勝たなきゃ意味がない
経過じゃなく結果を残せなきゃ意味がない
中身よりも結果が大事
だからどんな手を使っても俺は“勝ち”にこだわる。
なのに、響弥にはつけこむスキがなくていつも苦汁を飲まされてばかりだった。
正攻法でしか戦えないと思っていた響弥のアキレス腱を握った時、やっと自分は“響弥に勝った”と思えた。
しかも相手は彼女でもセフレでも家族でも何でもない、ただの幼馴染
地位も名誉も
金も実力も
すべてをその手に持つ男が…
ただの幼なじみを手に入れられずに攻めあぐねているだなんて、滑稽すぎて笑いが出てくる。
美織の名前が出てきた瞬間
我を忘れて焦心している響弥に向かって
「おねぇさん可哀そうだな~。
レイプされた過去だなんて誰にも触れてほしくないだろうに、藤堂のせいで家族はおろか友達にも、その他大勢の日本中の皆様にも“この女は傷物だ”って目で見られちゃうんだもんな~。」
悪魔な笑顔を浮かべて、キラはこう囁く。


