点と点がつながり
大きな黒い線となる。
美織の言葉と響弥の言葉
二つがつながった時、それは決定的な証拠となった。
「あ~らら~。藤堂、自滅しちゃったぁ。」
再生を止め、ボイスレコーダーにキスをすると
「わかった?藤堂。
俺はお前のアキレス腱を握ってるんだよ。
これをマスコミにバラされたくなかったら、今度の日本選手権、予選で負けてよ。」
ニッコリと悪魔のように冷めた視線で、キラは響弥をじっと見つめる。
キラにとってはコレは最大の切り札だった。
どこまで行っても、どんなに努力しても、追いつかない、最大のライバル・藤堂響弥。
今度の日本選手権で響弥を倒して1位にならなければ、キラは希望する企業へ就職できない。
表面ではヘラヘラ笑いながらも、キラの心の中は嫉妬でいっぱいだった。
才能も
環境も
家族も
それをサポートする人材も
十分なお金も
友達も
何もかもを手に入れている響弥が憎くて仕方がなかった。
競泳でだけは負けたくない!
そう思っていはいても苦汁を飲まされるのは、いつだってキラだった。
だから……
チャンスだと思った。
キラと何か関係のありそうな美織と知り合えた時。
何か隠された過去のありそうな、拓真と美織が意味ありげにSGスイミングスクールを出て行った時、とっさにこう思った。
『何かホコリがでてくるかもしれない。』


