ただでさえ疲れる相手なのに、今はもっともっと最悪だ。
美織をプールに投げ飛ばした挙句、半分溺れかけて、パニックを起こした彼女は過呼吸を起こしてしまった。
医療的なケアは医師に任せて、とりあえず着替えのジャージだけを取りに戻って女子部員に渡して着替えさせてもらったものの…、激情家な自分に辟易していたところだったのだ。
後悔は死ぬときにまとめてする!
と決めている響弥だったが、さすがに今日は後悔していた。
拓真と未だに連絡を取っている美織を知って、感情が止められなかった。
携帯の画面に見えた“日野拓真”の文字に思わず逆上してしまった。
自分でも予想もしないほどの激しい怒り。
その感情の赴くままに
理性で感情を止められず、美織を傷つけてしまった自分
もがいてももがいても、上手くいかない、自分の恋
さすがに凹んで、今日は一人になりたいと願っていたのに…目の前には一番会いたくない男の顔がある。
――マジで…今日は厄日だな。
響弥は心底そう思った。


