この10年
きっと心にあったのは、その想い。
――なんだ。
重い荷物を一人で背負っていたのも
苦しんでいたのも
全部…キョウちゃんのためだったんだ……。
その事実に気づいて、私は苦笑してしまう。
ホント、私って呆れるくらいにお人よしだな。
あんなコトする悪魔を守りたいと思ってるなんて。
レイプして
散々傷つけた挙句
プールに突き落として
溺れて、過呼吸起こしてる私を放置しちゃうようなヤツなのに
私はキョウちゃんを突き放せない。
彼と積み重ねた思い出が
ずっと一緒だったあの日々があるから
私は彼を捨てられない。
どんなにひどいことをされても
どんなにひどいことを言われても
私の記憶には、あの日々があるから
彼を心の底から嫌いになれる日なんて、永遠に来ないのかもしれない。
――なんかお母さんの心境だなぁ…
どんなキョウちゃんでも許せるなんて、家族以外に…
ううん。
そんな大きな心で受け止められる存在なんてお母さん以外に存在しない気がするよ??


