自分は自分で救うしかない。
出口は自分で見つけるしかない。
そんなこと痛いくらいに学習済みだ。
でも……
救いを求めている人が目の前にいて
私の勇気ひとつで彼が救えるのなら
私は頑張らなきゃいけないのかもしれない……。
ここで逃げたら同じこと
また拓真くんは苦しむハメになる。
掘り返したくない、胸の傷
思い出したくない、過去の傷
だけど……
勇気を出して伝える時が来たのかもしれない。
そう思った私は……
「拓真くんはイヤなことなんて、何一つしてない。
私は最後の最後まで拓真くんのコト大好きだった。」
勇気を振り絞ってゆっくりと
自分の言葉で少しずつ、あの時の気持ちを語る。
怖くないはずはない。
あの事件を思い出すといまだに恐怖で身が震える。
だけど……拓真くんのためだと思うと、頑張れる。
「じゃぁ…なんで…??
やっぱり、家に誘ったのが嫌だったのか?」
「…ううん。違うよ。
私、楽しみにしてた。
拓真くんのおうちにいくのも、拓真くんにハジメテをあげることも。」
少し緊張しながら、そう答えると
「じゃあ…なんで!」
拓真くんはわけがわからないとでも言いたげに、私の顔をグッと見上げる。
そんな彼の顔を見ているといたたまれなくて、私は目を閉じてカレの手をぎゅっと強く握りしめる。


