「アイツのあの我の強さは自分を守る鎧と同じだよ。キツい口調に乱暴な行動も、自分を守る自己防衛本能だな、あれは。」
自己防衛本能……??
よくわからない言葉にキョトンとしていると
「美織。響弥はね。
自分に自信がないから悪ぶってるんだよ。」
仁くんは、あっさりと核心に触れてくる。
「本当に自分に自信のある強い男は、人に優しく、謙虚になれる。そして大事な言葉を大切な誰かに素直に伝えることもできる。
だけど……あいつはガキで弱虫で泣き虫だから、好きな女に愛の言葉ひとつも伝えることができない。素直になれずに苦しんで、傷つけて、泣かせることしか出来ずにいる。
美織、よく考えてみてごらん?アイツのどこが強くて自信のある男なんだ?」
そう言って仁くんはまっすぐに私を見据える。
柔らかだけれど厳しい、仁くんの言葉。
そのキツさに驚きながら
「そ、そんなこと急に言われてもよくわかんないよ。」
そう言って顔を背けると
「じゃあ……ちゃんと考えな?」
仁くんは爽やかにニコリと微笑む。


