え!?
その一言が諸悪の根本!?
わかんない!!意味が全く分かんないよ~!!
だって…だってね?
“パパが理想の男性”っていうのは今も昔も変わらない事実なんだもの。
かっこよくてクールで、仕事もできておしゃれで、最高に優しい私のパパ。小さい時から私の自慢だったパパは、私の理想の男性像。
女の子ってお父さんによく似た人を好きになるっていうじゃない?
その理論を当てはめてみれば、私のファザコンも仕方のないことのように思うんだけどなぁ…。
そんな複雑な思いを抱えながら、ちらりと仁くんの顔を見ると
「美織はどうおもってるのかわからないけどね。アイツはかなりクセのある男だよ??」
そう言ってハァと深くため息をつく。
「え!?パパが!?」
驚いてそう聞き返すと
「うん。慎はひねくれてるっていうのかなぁ。本心は絶対に前に出さないでしょ?飄々とした仮面の下は結構な情熱家。仕事はできるし頭もいいけど、最高に変態だし、女好き。表面と内面が氷と炎のように正反対で、つかみどころが全くない。」
仁くんは淡々と、自分の父親のことをこう語る。
「まあ父親としたらいい父親なのかもしれないけど…理想の人間像には程遠いな、あの人は。響弥が人格形成をするうえで参考にしたのが慎なんだとしたら…どう考えても最悪の教科書には間違いないよ。」


