なにそれ……
全く記憶にありませんけど……!
びくびくしながら
「覚えてない……。」
そう答えると
「だろうね。」
サラッとした顔で仁くんは答える。
「たぶん、美織は何気なく言った一言だっただろうから、覚えてなくても無理ないよ。だけど……響弥にとってみたら相当ショックだった一言みたいだよ??」
う……
私ってそういうとこあるなぁ……
何気なく言った一言で、相手を深く傷つけちゃう。
思ったことをあんまり深く考えずにポンと口に出しちゃう性格だからかなぁ…。
中学時代もポロッと言った一言が原因で、友達を傷つけてしまって……関係を修復するのが大変ってことも何度かあった。
自分のそういう思慮のない行動に、自分ながらにイヤになってハァとため息を吐くと
「あの一件以来じゃない?響弥がスイミングスクールに通いだしたのって。」
そう言って仁くんはクスクス笑う。
「…え??」
「それまでは“絶対嫌だ”って言って泣いてたのにね。美織に“カッコワルイ”って言い放たれてから、強くなろうって頑張りだしたんだと思うよ??」
そういえば……
キョウちゃんがスイミングに通い始めたのって、幼稚園の時…だったよね。
ちっちゃなスイミング用のバッグを持って、テケテケと歩いていた姿を思い出す。


