あのゆがみきった
鬼で悪魔な、最悪な性格は、
天性のものでしょうっ!!?
そんなことを思いながら
「私が原因ってどういうこと?」
仁くんに詰め寄ると
「いつだったかなぁ。
ほらアイツのマンションの隣に結構大きい犬、飼ってたでしょう?」
のほほんとしながら、仁くんはこう返す。
「あ、あぁ…そういえば…。」
むかーしむかし。
それはそれは昔に、キョウちゃんのマンションのお隣さんは大きなシェパードを飼っていた。
私には人懐っこくてカワイイんだけど、どうもキョウちゃんとは相性が悪くって
低い声でワンワン吠えられたり、唸られたり、威嚇されたりで…キョウちゃんは相当その犬のことを恐れていた。
(たぶんキョウちゃんがこわがってるのを知っていて、そのシェパードも威嚇してたんだと思うけれど。)
「そうそう!思い出した!
キョウちゃんっていつもそのシェパードに出会うたび、怯えてたよね。」
思い出した、思い出した!
うふふ。キョウちゃんもかわいい頃があったじゃないか~。
そう思ってモフモフしていると
「大事なのはそのあとだよ。
シェパードに吠えられて“怖い”って言ってワンワン泣き出した響弥を見て
“弱虫ってかっこわるーい。
かっこわるーい。
さいあくー!
パパー?
みおりはパパみたいにつよーいおとこのひとがすきー!”
ってオマエが言っちゃったもんだから…
アイツはああいう性格になったんだぞ??」
仁くんはハァとため息を吐いて
疲れたようにそうつぶやく。


