*キスの味*〜とろけるようなキミとの恋〜




「美結ちゃんは、勇介と同じ学校?」

「うん…。奈津ちゃんは?」



ちょっぴりおどおどしながら、あたしに質問をしてくれた。


あ〜妹にしたい!



「あたしは、T高だよ!美結ちゃん達と正反対の高校だね」


T高、という言葉に、ピクリと反応した美結ちゃん。



「うん…あんま会わないね。」

「もういいだろ。早く行こうぜ」



カチ、とエレベーターのボタンを押す勇介。



チン



「じゃ、お前は階段な」

「え」


閉まっていくドア


ふ、ざ、け、ん、な〜〜!



ズンズンと階段を登っていく。


……そういえば、さっき勇介軽く話逸らしたな。

なんでだろ?


ま、いっか!


この時のあたしは、気づいていなかった。


これから先、あたしと美結ちゃんがどんな関係になるのか――――