*キスの味*〜とろけるようなキミとの恋〜




来る、来るよ、イヤだー……!


ポン、と背中を叩かれた。


「ひっ、ひぎゃあ〜〜!」


咄嗟に叫ぶあたし。


「おい、落ち着けよ」


「嫌ぁ〜来ないでっ!」


この時のあたしは、そりゃあもうパニック状態で。


「おいっ、うるせえよ奈津!」


あれ?
この声どこかで…


「……へ?」


振り返ると、そこには勇介がいた。


「ゆ、勇介っ……!」

「お前、さっきからずっと呼んでんのにシカトしやがって」


あ〜〜〜
今、勇介の顔に怒りマークが見える。


「勇介こそ、なんでこんなとこにいんのよっ?」

「あ゛?……言わね。」


んー?

どうもあやしい……


「さては、彼女とデートの帰り、とか?」


すると、勇介の顔はみるみる赤く染まっていって…


「な、んでしってんだよ!」


はい、図星来たぁ〜〜!


勇介って、わかりやすいヤツだなぁ。