その後は、入学式をして、担任の話を聞いて解散になった。
「奈津、帰りどっか寄ってかない？」
「んー…友達と一緒に帰る約束したんだ、ごめんっ」
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「あははー、気にしないでよ。じゃあ暇なとき行こっ！ばいちゃっ」
アッコは風のように去っていった…。
―――帰り道、栞と部活のことを話していた。
「奈津は中学に引き続き、バスケ部？」
「んー…あたし、高校は部活やんないんだ。バイトしよっかな」
出会いのチャンスかもしれないし！
「そっか…」
「栞は？調理部とか？」
栞は首を横に振る。
「私……野球部のマネージャーにならないかって言われたの」
「まじっ!?」
入学初日だよ？
「それで、マネージャーになるの？」
