いた……。


はぁはぁする息を整えながら中庭に向かう。



ベンチの上で寝ているのは……


「和田谷」


「……飯塚」


本当はさっきみたいにひどいこと言われるんじゃないかって、びくびくする。

……でもっ!


「「あのさ!」」


声がハモる。


「わ、和田谷からいいよ!」

「……おぅ。あのさ、さっきはごめんな。言い過ぎた」


え……!?


「これからも…よろしくなっ?」

「……ムリ。」


「は?」


和田谷からすっとぼけた声が聞こえる。

だって……


「あたし、きっとまた和田谷に同じことするから」

「……なんでだよ?」


そんなの…!

決まってるじゃん!