ガタン、と自分の席に着く。


廊下側の前から三番目。


出席番号順だもん、しかたないかぁ〜


辺りを見回すがやはり知り合いはいなさそう。



トントン、と背中をつつかれた。


「ひゃっ」


「“ひゃっ”だって。面白いね。うち、磯山敦子(いそやま あつこ)」


「あ…飯塚奈津です」


どうやら背中をつついたのは彼女のよう。


「奈津!よろしくね、うちのことは、アッコでいいから」


「あっこ?」


「うん!うちのあだ名。」


人懐っ子そうなくしゃっとした笑顔で笑った。


「よろしくね、アッコ!」


アッコとは仲良くなれそうだな…