「あのさ、飯塚何なの?」
「え……?」
「最近めちゃくちゃ俺のこと見てくるし、今日だってこうやってしつこくしてくるし」
「それは……」
和田谷が心配だから。
和田谷が、心だけポッカリ空いてるから。
重々しくため息をついた後に、冷たい言葉が放たれた。
「正直言って、うざい。もう俺に構わないで」
「でもっ……」
「あ…、キスしたから?だからお前そんな変わったの?」
「そんなことな……」
「勝手に思い込んでんじゃねぇよ。…前の飯塚のがよかった。変だよ、お前」
バタン、とドアがしまる。
“キスしたから?”
“勝手に思い込んでんじゃねぇよ”
“変だよ、お前”
さっきのが頭を何度もリピートする。
「……変なのは、和田谷でしょぉっ!?」
あたしは抑えきれなくなった感情を、涙で流した。
拭っても拭っても溢れ出る雫。
変わったのはあたしだけで、和田谷は何も変わってなかったんだ……

