でもアッコは…


「あ、和田谷にキスされたの?おつかれさまー」

「………へ?」


しれっと感想を言うアッコ。


「うち、和田谷と同中だったから分かるんだけど、アイツは学校1のキス魔だもん」


「………え?」


「うちも昔はされそうになったな〜…“キスしてみる?”なんて言ってきて」



……もう返す言葉も出てこない。


「まぁ、気にしない方がいいよ!ファーストキスじゃあるまいし」


ケラケラと笑うアッコ。


「…ファーストキスだったんですけど。」


「え゛…」



アッコも顔が引きつる。


「あたし、まだ彼氏出来たことないし…」

「まじっ!?」

「高校から頑張って彼氏つくるつもりだったの」


「……忘れなよ。あんなやつの」

「うん…」



慰めてくれてありがとう。

あたし、早く彼氏つくろっ!