*キスの味*〜とろけるようなキミとの恋〜




制服に着替えてカバンを取りに教室へ向かう。


「お。飯塚じゃん」

「和田谷」


「おつかれ」


タオルで首筋の汗を拭っている和田谷。

……なんか、かっこいいし。


「おつかれ…」


そしてあたしは、思いきって聞くことにした。



「和田谷さ、さっき原田さんとキスしてたよね?」


「あぁ。してたよ」



あっさり認めて!



「…そういうの、やめたら?4組の子といい原田さんといい。好きな人としなよ」


「ははっ。前にもそんなこと言われた気する。」


クスクスと笑った後、和田谷は急に真顔になった。


「別に好きじゃないヤツとキスしたっていいじゃん。楽しいんだもん」


「なっ…」


「それとも、もしかしたら俺を好きになるかもしれないじゃん」


なっ……!


「ありえない!」


「言うと思ったー。…でも」