*キスの味*〜とろけるようなキミとの恋〜




「あ…噂をすれば……」


笑ちゃんはあたしにこしょこしょっと話してくれた。


「はよ」

「和田谷…」



なんか言わなきゃ、なんか!



「わだ……」


「飯塚、昨日はごめんなー。あれ、冗談だから気にすんなよ」


と言って和田谷はあたしの頭をポン、と撫でてから男子の集団に交じっていった。



なにも知らない笑ちゃんは何何?って質問してくるけど、あたしは答えられなかった。



冗談?
嘘だよ……
和田谷、あの時本気で言ってた。
冗談でもあんな冷たい顔、できないよ……