*キスの味*〜とろけるようなキミとの恋〜




教室に向かうと、クラスがざわついていた。


「なんかあったの?」


たまたま近くにいた佐藤に聞いてみた。



「今、4組の子が奏汰のこと呼び出したんだよ!」


絶対告白だよなー、ってニヤニヤしていた。



……奏汰って、和田谷の下の名前だ。


和田谷の姿は教室にはない。


……告白されてるんだ。



結局、昼休みが終わるまで和田谷は帰ってこなかった。


そして、いちごミルクも渡せないまま、あたしは自分で飲んでしまった。