そんなある日、事件は起こった……


「えー今日、席替えをする。最近授業中だというのに話をするやつが多いからな」


えっ!?

アッコと席離れちゃうの?


後ろを振り向くと、アッコも悲しそうにしていた。



「ほらくじ引け〜」



強引に引かされたくじ。


あたしは、窓際の後ろから二番目。



「アッコは?」


「まん中の三列目」


微妙に遠い…


「休み時間すぐアッコの席行くから!」


「うちも!」


「「カレカノか!」」って茅乃が突っ込むから、みんなで笑った。



席を移動させると、隣の席はあまり知らない人だった。



確か…綿谷くんだった気が……


窓際の席にいたし、そうだよ!


「綿谷くん、よろしくね!」


「…よろしく」


間違ってなかった!



「…飯塚」


「はいっ!?」


いきなり呼び捨て?


「俺、“綿谷”じゃなくて和田谷だから」


「……ごめんなさい」


近くの席の子に笑われちゃった…


恥ずかしー!