あたしは匠と遭遇した場所とは正反対の場所の席に座った
読みたい本もないあたしはただただ秒針を目で追ってムダな時間を過ごしただけだった
「匠くん」
どれくらいたったのか、あたしは微かに聞こえた声のする方に顔を向けた
「この……場所…くて」
そこには匠と小動物のような雰囲気のかわいい女の子が話していた
女の子の持っていた本を受け取った匠
恐らく本の場所がわからなかったからだろう
あたしは思わず自分とその子を比較してしまった
小さな体とは正反対の身長
丸い黒目とは正反対の茶色で切れ長な目
かわいいというよりはカッコいいという言葉のほうがあたしには合っている
あんな風だったら男の子は守ってあげたい、って思うのかな……


