「おはよ」

「あ、おはよ青葉。」


教室に入ると、セミロングの茶髪が振り返った

名前は斎藤茜(さいとうあかね)
笑ったときにでるえくぼが印象的なあたしの友達


だけど今日は表情が曇っていた

「青葉大丈夫?」

「うん……昨日はごめんね」



唯一茜だけには別れたことを言っていた

よく言えば友達思い、悪く言えばお人好しな茜は周りの空気に流されやすい性格だった


大丈夫と笑って見せたものの、茜の表情は冴えなかった



「もうっ、茜が暗くなってどうすんのよっ
心配ないから、ねっ?」

「………うん
話いつでも聞くからね?」