『あ、はい。田中さん、白井先生から!』


なんて呼ぶ声まで聞こえた。

いや、聞こえないようにしろよ?
仕事として。


『はい、お電話変わりました。田中です。どうされました?白井先生』


田中さんになった。


言ったら怒られそうだな…。

「いや…今日休みます。」


それだけ言うと。


『…具合悪いんですか?』


って、突っ込まれ。


「え、いや…うん…まぁ…」


曖昧な返事をすると。


『どっちなんです?』


「はい。38、5の熱がありました。」