家族は帰っていった。


「よろしく!璃優♪」


俺は仕事として、相手と打ち解けるために、下の名前で呼ぶ。


「…」


反応なしか…


と思ったら、

首をたてに動かしてくれた。


なんとなく、
些細な仕草が嬉しかった。


「俺は白井瑞樹。呼び捨てでも、好きなようによんでもらって構わないから!」


また、
軽くうなずいてくれた。