「先生?」


「二人のときは"先生"じゃないだろ?」


笑いながらいった。


「瑞樹…」


照れぎみに言う璃優が愛しくてしょうがない。


「なんだ?」


笑いながら答えた。


「先…じゃなくて、瑞樹はどうして医者になろうと思ったの?」


突然の璃優からの質問。


「…え?」


思わず思ったことを口にしてしまった。


「いや、特に理由はないけど何となく思った♪」


璃優はそう言いながらも、俺の答えを期待している。


何で医者になったか…。


「…」


今ふと振り返ると、曖昧な記憶でしかなかった。


なんでだっただろう?