「朝早い時間なら何とかなるんだけど」


はいっ?


「今はまだ寒いから、もう少し暖かくなってからね」


やっぱりできるんだ……

でも、寒いと何がダメなんだろ


「君に風邪をひかせたら大変だ」


そんな理由っ?!



圭吾さんはわたしに甘い。

ついでに過保護。

人には兄貴扱いするなって言うくせに、これじゃ恋人っていうより保護者じゃない。


わたしって、やっぱり子供っぽいのかなぁ


「ほら、見えてきたよ」


圭吾さんの言葉に顔を上げると、高い塀が見えた。

金属製のゲートの横には大きな看板がある。


「ペットシェルター?」


わたしは看板の文字を読んで、首を傾げた。