「えーとね」

わたしは赤くなってうつむいた。

「圭吾さんに見とれちゃった」


ちょっとだけ間があった。


「僕は君の基準に達してる?」

「基準って、何の?」

「君の彼氏としての、さ。合格点をくれるかい?」


わたしは頷いた。


わたしの彼は圭吾さん以外に考えられないもの。


圭吾さんはフッと笑うと、わたしの唇に掠めるような軽いキスをした。


わわわっ!

心臓に悪い!!


「行こうか?」

「うん……」


差し出された手に、自分の手を重ねる。

ギュッて手を握られたら、わたしの胸もキュッと締め付けられた。


「ほら、リラックスして」

圭吾さんが、からかうように言う。