アンタのこと、奪ってやろうか?











フワッと、宙に浮いた身体。



優しい香りに包まれて頭痛はゆっくりとおさまっていった。



「心配、かけさせんなよ。」



ソファーベッドに寝かされた私にとなりに腰かける蓮が言う。



「蓮が悪いんじゃん…。」



「そうだったな。ごめん…。」



頭を優しく撫でてくれる蓮の手。



「うん…。」



蓮といるこの優しい空気が、なによりも落ち着いた。