アンタのこと、奪ってやろうか?











『穂波、誕生日おめでとう。』



その言葉が、頭痛と共に頭のなかでこだまする。



優しい声。



ねぇ、あなたは誰なの?



このハートストーンのネックレス、これは一体なんなの?



「お客様!?」



あまりにも頭が痛くてその場にうずくまってしまった。



「穂波!?」



お店のドアが勢いよく開きその声が私を呼んだ。



「…すいません、ちょっと休ませていただけませんか?すぐおさまると思うので。」



「はい、奥に休憩室があるのでそちらで…」



「ありがとうございます。」