アンタのこと、奪ってやろうか?











「おい、着いたぞ。」



あてもなく車を走らせ着いたのは海。



秋の夜風は思ったより冷たかった。



「海?」



「あぁ、寒くねぇか?」



「うん。大丈夫。」



助手席からおりた穂波は伸びをして砂浜の方へ走っていく。



「なんかデートみたいだね!」



少し距離のある俺と穂波の間を彼女のその叫び声がこだまする。