「…え?」 グラスに一直線だった私の視線は蓮へと向けられた。 きっと驚きに満ちた視線。 「なんで知ってる?って顔だな。別に驚くことねぇだろ?俺、涼一と顔見知りな訳だし、アンタとこの店来たことだってあんだからさ。」 「あ、そうか…。」 「まぁ、涼一とはけっこうな仲だし。」 「けっこうな仲?初耳だよ。」 涼一とこの店に来ることもあるのに彼は一度だってそんなこと口にしなかった。