その夜、俺はいつもとは違う気持ちでいつもと同じバーテンダーをしていた。 穂波は大学の図書室に用事があるらしく、俺が仕事を終えたら迎えに行くことにした。 もちろん彼女はそれを断ってきた。 でも、俺は迎えに行くと言い張った。 今日は、 今日だけは、一緒にいたかった。 少しでも、一緒にいたかった。