「恨まないから!…恨まないから……お願いだからそばにいてよ…、そばに…」



カウンターテーブルの向こう側にいる彼。



もう、手が届くことはないのかな?



静かに流れ落ちた涙は、だれにもすくわれないまま床へ落ちた。



「もう、ダメ…かな…」



力ない私の声がポツリと響いた。