「蓮!」



“蓮は、いつもの店にいる。”



最後に涼一が教えてくれたこと。



私の記憶が動き始めるきっかけになったこの場所。



店のドアを開け、彼の名前を呼ぶと彼は驚きを隠せない表情で顔をあげた。



「穂波…?」



「あの事故は、蓮のせいなんかじゃない!」



まだ準備中だったけど従業員が何人かいることも知ってた。



でも、とまらなかった。



言わなきゃいけない。



伝えなきゃ、いけない。