「涼一、嘘じゃないよ。…大好きだった。ホントに、幸せだった。」



席をたち、図書室を去ろうとする涼一。



その後ろ姿に、声をぶつけた。



「ありがとう!本当にありがとう!」



一度止まった彼の足。



でも、振り向くことなく遠ざかる。



涼一、
ホントにありがとう。



私を好きになってくれて、
幸せを祈ってくれて。



私も祈る。



あなたの幸せを。