「思い出した、その記憶の中でも、記憶がない穂波の中でも、一番はいつも蓮。そうだろ?」 目を見開く私。 戸惑った。 涼一に申し訳なくて、なぜか不安で、無償に涙がこぼれてくる。 「これだけは、約束して。」 頭の上に乗った温かい、涼一のてのひら。 「幸せに、なれ。」 それは、今までで一番優しい笑顔。 止まらない涙と一緒に何度も何度もうなずく。