アンタのこと、奪ってやろうか?











「ある日な、事故ったんだ。蓮の運転するバイクに、穂波も乗ってた。」



「蓮は免許持ってたし、バイクでデートなんて珍しくなくて。その日も普通にとばしてた。」



「でも、いつもと一つだけ違ったんだ。」



涼一の次の言葉聞く前に、頭に激痛が走った。



真っ白な頭の中。



また、声が聞こえる。



「穂波。」



さっきとは違って優しい、優しい声。



蓮…だ。