アンタのこと、奪ってやろうか?











涼一の鋭い目が俺を睨み付ける。



いつもは穏やかな涼一。



ここまで取り乱した彼を見たのはいつぶりだろう?



「三年前と、同じ約束を、しにきた。」



「は?」



「あいつを…穂波を、幸せにしてやってくれ…。」



涙をのんで言葉を発する。



本当は、俺が穂波を幸せにしたい。



穂波のそばにいたい。



そばで穂波の笑顔を見ていたい。



「三年前と、全く同じセリフだな。」



冷たく放たれた涼一の言葉。