「蓮……嫌い。」 その言葉を待っていたはずなのに、辛い。 「サヨナラ…。」 静かにしまった玄関のドア。 その四文字が頭から離れない。 これでいい。 すべてがうまくいくはず。 いくはずなのに、辛い。 辛くて仕方がない。 ソファーにもたれ掛かり横にあるベッドを見つめた。 穂波が、ほんの数分前までここにいた。 その事実さえ、幻に思えた。