アンタのこと、奪ってやろうか?











あの日、サヨナラを告げたはずのこの部屋。



リビングの真ん中にあるソファーに腰かける私。



「風邪ひかねぇように拭けよ?」



彼から渡された真っ白なバスタオル。



受け取った私はそのタオルを抱き締めるように両腕で包み込んだ。



彼の、蓮の香りがする。



優しいその腕に抱き締められた時の香り。



それはやっぱりどこか懐かしい。



懐かしい。