「穂波…」



「な、んで…」



「ごめん…」



自分でも訳がわからなかった。



ただ穂波が無償に愛しくて、
誰にも渡したくなくて、

理性に負けたということは
わかっていた。



大粒の涙を見せる穂波。



彼女はそのまま小ホールを駆け出していった。