病室には私と加奈子の2人っきり……。

今度は私が先に沈黙の中話した。

「加奈子?」

「何?」

「私…佐伯くんが好き。」

「うん…」

「加奈子を手放さないようにちゃんと嫌いになろうとしたんだよ?」

目に泪が溜まってくる。

「加奈子が大事だから。」

「うん…。」

泪が頬を伝う。