二日目のイベントは二手に別れて森や川の観察だった。
男子２女子１
か
男子１女子１
のグループをつくらなくてはいけない。
当然加奈子は、
「雄太と組みたーい」と言った。
私も佐伯くんと組みたい……

思い切って言ってみることにした。

「ぁ…あたしも！」「なに綾香？」

それは今まで見たことのない加奈子の顔。
「ぇとっ……」
言う言葉が見つからない。
「俺！楠と組むわ」
佐伯くんが仲裁をするかのように中へ入って言った。
「なっなんで？ あたしじゃなくて綾香なの？」

「楠のほうがいいから。」

加奈子は目にいっぱいの泪を溜めて２人の男子を連れて川へと向かった。

「あの！ありがとうございます。」
「なにが？」
「あたしを選んでくれて。」
「だって俺、楠のこと好きだし」
「えっ？」
「だから、俺はあっ綾香のことが好きなんだよっ」
不意をつかれた。

「あたしも好きだよ…。けど…」

けど………。