少し前まで女なんか美空しか知らなかった

喋る奴なんてそんなにいなかった

学校では美空しか喋んねえ


当然、隣の奴も目に入る

初めてあった“由梨亜”は
どこか怯えていて。

でも助けを求めている目をしていた。


俺はおまえに惹かれたんだ

《守ってやりてえ》

素直にそう想った


だからおまえにいっぱい話しかけて頑張ってんのに毛嫌いされて……

休憩室で会ったおまえはいつもより憂鬱に見えた…


おまえは何を背負ってるんだ?
誰にもいえないことなのか?