「分かってねえのは由梨亜だろ」 冷たい声が殺風景な空間によく響く。 「お前をたすけたんだろ? 全て諦めて、生きる意味をなくしたお前を変えたんだろ? そのとき、お前突き放しただろ……なんでもないって。」 「…………………」 「それでも彼はお前に話しかけ続けてた。 なんでだと思う?」 「………………」 「お前の心の声に気づいてたからだよ」 「…っ……!!」