泣いてる美空を見てると
こんな私のために泣いてくれる人いるんだ
なんてバカなこと考えてしまう
「私じゃ頼りないかな?」
「そんなこと…!」
「じゃあなんで言ってくれないの?
なんで助けてって言わないの?」
言えないよ。
言えるわけないじゃん。
「さっ教室行こう!遅れちゃう」
「誤魔かさないで!!!!」
美空はいつでも冷静で
優しくてみんなからも人気があった
そんな美空が怒鳴ってる姿なんて見たことがない
「………………」
やめて、やめてよ。
私は守りたいんだから。
「…由梨亜?」
「大丈夫だから、ね?」
少し笑顔で言った後
走ってその場を後にした。

