「いっつも、いっつも…
由梨亜がいなくて寂しいとか
由梨亜に彼氏ができたとか
由梨亜が今日は優しいとか。
毎日聞かされる俺の身にもなれっての!」
お父さんの笑顔、大好きだったのに
今はぼんやりしてて見えないや
「たまにな…
由梨亜に迷惑かけちゃったし
母さん、父さんの所に来ようとするんだ…――」
「え? ―…うそでしょ?」
いっつも明るくて、笑顔で
弱音をはかなくなったお母さん。
そんなお母さんを見て私は心底安心してたんだ。
「…本当だ。それでも由梨亜がいるから頑張れるって、持ち直すんだ。
母さんの宝はな?
"由梨亜"なんだよ…」

