大空へ





その言葉を聞いて、琉威は大きく目を見開いた。


「…は、なに…?」


意味が分からないといった様子で、琉威は口をぱくぱくさせる。



なんだよそのアホ面は。

これだから鈍感は困っちゃうんだ。

私から言わないとわからないもんかね。



もう私は、意を決することにした。



「遊紀、なに言って…?」



こんな、なんだかだんだんと落ち着きなくなっていくこいつだけど、

きっと琉威は、私の気持ちを受け止めてくれるんじゃないか


自信過剰かもしれないけど、そんな気がしたんだ。



赤みが差してきた空のせいかな?


琉威の顔が少し赤く染まってるように見える。



全部私の気のせいかもしれないけど、私はそんな風景に勇気をもらい、一歩、琉威に近づいた。


うろたえて一歩下がろうとしたした琉威の腕をがしっと掴む。



どきどきどきどき



うるさいくらい高鳴る、私の心臓。


ちょっと黙っててよ、私の心臓さん。


今大事なところだから


心臓の音がうるさくて琉威の声が聞こえなかったらどうするの




ほら、今から言うから。

私のキモチを全部、心から。


だから逃げないで。 私を見てて。




もう一歩、琉威に近づく。


掴んでいる琉威の手は、なんだか汗ばんでて熱い。


夕焼けが、琉威を真っ赤に照らす。


ちょっと肌寒い風が、私の頬を撫でていく。




さぁ、言おう。


どうしても今、伝えたいんだ!




そして、私は口を開いた。


自然と微笑みながら、琉威をしっかりとらえて。



「―――好き」



はっきりと、そう言えた。